小川三知を讃える会

明治・大正・ 昭和初期に活躍した日本におけるステンドグラス作家の草分け
『小川三知』(おがわ さんち)の作品を鑑賞して楽しむこと、またその作品についての調査、研究、保存、展示活動を行い
小川三知の作品と名前を100年後に伝えていくことを目的とした会です。

小川三知を讃える会 会員特典 ノベルティーグッズ
会員さまへの特典として、毎年会報誌と共にお届けしているオリジナルグッズです。


Vol,4『さんちさんちゃ』
 

『さんち さんちゃ』のネーミングは漢字を使うと『三知山茶』と書き表します。
 
毎年新茶の頃になると静岡市の俵沢(たわらざわ)の名士・大村利兵衛から東京に工房を構えていた三知のもとに新茶が届けられました。
8代目大村利兵衛は、三知の弟・三善(みつよし)の妻・その の父親にあたります。
三知は利兵衛から届いた新茶を楽しみ、そのお礼として東京の最中や羊羹などを送り交流を深めていました。
そんな三知が好んで飲んだお茶の再現を、静岡の茶匠(株)海野兼太郎商店の海野建史さんにお願いしました。
 
 

8代目 大村利兵衛
 
8代目大村利兵衛プロフィール
明治7年3月 静岡市俵沢に誕生。幼名兼次郎。
明治44年   安倍街道にまだ人力車がない頃、人力車を作らせ「車夫勘」という男を
       字6番に住まわせて庶民の利便性を計る
大正2年       6番の安倍街道筋に万工長屋二十戸を建て、地元村民が日常必要な物資を
       購入できるようにした(静岡市中に買いに出かけるのは大変だった)
大正14年   俵沢まで乗合自動車の乗り入れに尽力
昭和6年   俵沢に飛行機を着陸させて付近部落の人々に見聞させた
昭和21年1月20日 73歳で没する
 
・39歳で安倍郡会議員に当選、41歳で同副議長を勤める。
・酒、タバコは喫せず、趣味は旅行(内地だけでなく小笠原島へも渡った)と普請、古銭蒐集。
 
 

 
 
○『さんちさんちゃ』について(コメント:株式会社海野兼太郎商店 海野建史さん
俵沢は今も静岡茶の産地であり、この地を含むお茶は本山茶(ほんやまちゃ)と呼ばれています。
静岡県の茶産地の中で最も古い歴史を持つ本山茶は、静岡市中部を流れる安倍川と
藁科川の上流域で生産されたお茶で、静岡の三大地域ブランドのひとつです。
『さんちさんちゃ』の茶葉は、俵沢のすぐ北側に隣り合う中沢地区で栽培されています。
この地域は、一番茶が芽吹く頃に自然な霧が日中も発生します。山あいの遮光も
あいまって茶葉にじっくりと栄養が行き届く環境で育った山のお茶は、力強い味わいが特徴です。
茶木から栽培・荒茶加工まで一人の茶農家さんが作っており、この茶農家さん
の茶葉は全量弊社が仕入れ、一葉一葉大切に茶葉の力を引き出す製茶仕上げを
しています。
山間地の個人茶農家さんなので、一日に仕上がる茶葉も30キロ程度であって、
とても希少なお茶となっています。
このお茶の楽しみ方
熱湯でサッと流れても、 湯冷まししてじっくり淹れても、
また水出しで淹れたても、どれも違った味わいで美味しく楽しめます。
熱湯で1分ほど浸出し葉っぱが開き切った頃合いがお勧めの淹れ加減です。
最後の一滴まで注いで頂く事でお茶の味わいと香りがより一層引き立ちます。
お茶の旨味を強く味わいたい場合は湯冷ましして長めに浸出して下さい。
山のお茶は熱湯で長く浸出すればするほど、渋みが出ますのでお気をつけて下さい。
水出しですと、多少浸出にはお時間かかりますが、旨味の強く飲みやすい味となり、楽しめると思います。
 
 

5代続く(株)海野兼太郎商店の 海野建史さん
 
株式会社海野兼太郎商店
静岡市葵区葵町21
Tel:054-254-1471
https://www.ocha.or.jp/member/92/
https://1bancho.com/unno/
 
 
○パッケージデザインについて
パッケージは、三知作品の旧築地金次郎邸のキキョウのステンドグラスをモチーフにデザインしました。
三知の故郷 静岡に残る数少ない作例として三知の母方の親族にあたる静岡市安西の商家・築地金次郎邸(建物は現存せず)の障子建具に納められていた作品です。
会報誌『さんちさんち』にも響くような、きれいなオレンジ色をメインカラーにしました。
 
 

旧築地金次郎邸ステンドグラス(キキョウ)
 
『さんちさんちゃ』企画・デザイン 藤原 俊(当会役員)

 
Vol,3 小樽・旧野口喜一郎邸ステンドグラスデザイン  エコバック
 


 
 
Vol,2 旧築地金次郎邸ステンドグラス ポストカード
 


 
 
Vol,1 小樽・旧野口喜一郎邸ステンドグラス クリアファイル